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侏儒の笛

笛の始まりオークション笛の調子吉田神社の囃子笛笛神楽笛の音質ペルーの笛
ガラスの笛中国の笛子タンギングインドネシアのスリンスズキの飛天笛の購入笛の鳴り
メタリック・ゴールドの篠笛水平リシ笛 ポケC笛ケースHohner篠笛の基準こんな笛もある笛の袋
宮流神楽の笛Violin桜樺巻き三河笛ミニ笛大岡紫水・紫山笛


大岡紫水・紫山笛
 紫水6本調子(上)
 紫山6本調子(下)

 当地区の囃子では、大岡紫水の6本調子を使用しています。ところが、何の間違いか、今年、紫山の6本調子が補充されていました。
 紫山と紫水を混用すると、合わないはず。調べてみました。
 その結果、なんと、調律は同じ。紫山の方が紫水よりも細く長くなっています。結果として、各音のピッチは同じでした。
 かつては、音程が異なっていたはず、いつから合わせてしまったのでしょうか。


獅子田マーク
 左、紫水。右、紫山。


ミニ篠笛 34本調子
 ミニ篠笛です。全長7.7cmと超小型。指穴は2つ、ちゃんと楕円になっています。
 高く響く音が出ます。
 筒音がD7、1がF7、開放でB7となっています。
 材質は、煤竹
 演奏用には向いていません。
 銘は「規仙」です。


三河笛
 三河で多く使用されるため、三河笛と呼ばれています。矢作川最下流から最上流までの広い地域で使用されます
 碧南・西尾・高浜・安城では神楽笛として使用されます。他地域では、打ち込み囃子や打ち囃子の囃子笛として使用されます。
 古典調11本調子に相当します。地域により、10本調子に近くなることもあります。竹の内外を削り、薄くして鳴りやすくしてあります。外面は黒漆掛けが普通です。某楽器店では、この笛を「4号」と名付けています。


桜樺巻き
 煤竹に桜樺巻きです。樺巻きが美しいですね。写真では分かり難いですが、樺巻き部分の漆掛けは、篳篥や龍笛のように埃漆仕上げです。そのため、落ち着いた雰囲気で気品のある笛に仕上がっています。笛師のセンスが光りますね。
 笛の鳴りもいいです。この1本で全部吹けます。また、呂音から大甲音まで、楽に音を出すことが出来ます。長時間の演奏に向きそうです。
 おそらく、使い込んでいくうちに、桜樺の小豆色がうっすら出て来て、立派な笛になっていくと思います。
 鳴れば、これ1本で良いのです。



Violin
 長さ145mm、小さいバイオリンです。立派なケースも付いています。なんと、こんな小さくても糸巻きに弦が巻いてあり、ちゃんと締められます。実に良く作ってあります。
 で、付属の弓で弾いてみると、音が出ない!残念ながら、馬の尻尾ではなくナイロン製です。これでは鳴らしようがありませんので、本物のバイオリンの弓で弾いてみました。音が出ました!こんな小さくても音は出るのです。ただし、胴とは共鳴してはいません。蚊の鳴くようなキーキーした音ですが、鳴れば面白いです。弓もぜひ馬の尻尾を使って欲しいですね。
 このミニバイオリンを鳴らすため、本物の弓を出してみたら、あれれ、毛がたくさん切れていて、張り替えの運命になっていました。本物の方が修理代が掛かりますね。


宮流神楽の笛
 熱田神宮や知立神社で行われている宮流里神楽に使用する笛です。篠笛式に言えば、11・12本調子。
名古屋の笛師さんが製作しています。製作の仕方としては、尺八で言うところの正寸管方式です。管の太さはまちまち。管によってピッチが随分違いますね。
 管の表面は剥いであり、焼いて強度を上げています。管内と巻部分の塗りは、本漆。仕上げは華麗で美しいです。雅楽を専門とする笛師さんならではです。頭の巻が独特です。管尻の巻の間に第1孔があるのも面白いですね。
 高い音が出やすく調整してあり、音量も大変大きいです。吹いた後、当分の間耳鳴りになります。宮流専用と言うだけあって、宮流の曲を吹くにはちょうど良いのですが、串が出難かったり、吉田神社の神楽でよく使う運指の音が出なかったりします。
 また、音律は、見ての通り、古典調のように見えますが、0と六,1と七の音程が一致してしまい、一般的な古典調ではありませんから、宮流専用の笛です。他の曲を演奏するのには、他の笛を使った方がいいでしょう。

 その後いろいろ吹いてみると、4メリ、7メリで吹けば、ドレミ調になることが分かりました。基音はE5です。0と1の間は短3度、1から上は全音ずつ音程が上がっていきます。ただし、ドレミ調としての音律は余り正確ではありません。この笛で、現代の曲も吹けます。古い曲では、ハイドンやモーツァルトも吹けます。新しいところで、スーザも吹けます。これ1本で、いろいろな曲を遊べて面白いです。

笛の袋

 笛の袋って、何で錦なんでしょうか。まあ、きれいでいいですが。
 標準的な錦の笛袋です。どこでも売っていそうですね。色と柄の組み合わせは微妙で、シックなものから華やかなものまでいろいろです。これこそ、実物を見て選びたいですね。
 龍笛の袋です。色・柄がとても華やかになっています。金糸が多用されており、絵柄も格調高くなっています。尻尾が付いているのも面白いですね。さて、値段はいくらでしょうか。
 これは変わった袋です。写真でこの袋の雰囲気が伝わるかどうか心配ですが、とてもシックでいいです。表は帯地で作られています。芯には綿が入っていて、笛を傷めることがありません。裏は、羽織地です。この内側も絵柄が美しいです。全体的には、豪華な雰囲気ながら、落ち着いています。綿芯が入っているため、太くなってしまい、見た目は龍笛ですね。
 帯地に羽織地ということは、ひょっとしたら正絹ではないですか、ひょっとしなくても正絹だってぇ。防虫剤を入れておかないと…。


こんな笛もある-菊花蒔絵

 菊の絵がすばらしいですね。下で紹介している笛の別バージョンです。蒔絵の入った笛は珍しいですが、なかなかきれいでいいですね。
 よく見ると、菊の花びらまで描いて有ります。実物の金色や桃色の花びらは、もっと深い色で落ち着きがあり、立体的に花びらが描いてあります。花や葉には金粉がまぶしてあります。
 この笛を吹くと、蒔絵が、特に金の部分が消えてしまいそうで、吹きにくいですね。こういうのは、本番だけに使うことにしましょう。ただし、本漆仕上げですので、漆にかぶれる人には飾りになってしまいます。

 この笛は、素竹の時と変わらずよく鳴ります。本漆を塗ったら、鳴りが変わるのか期待していたのですが、変わりませんでした。音色も分かるほど変わっていません。この程度の塗りでは、変わらないといえます。漆で表面を固めたら、共振のQが高くなって、音質が引き締まるかと予想したのですが、意外な結果でした。まあ、鳴る笛は、どんな風にしても鳴る、ということは言えそうです。音質の違いは、竹の材質の違いの方が大きそうです。
 鳴る笛には、こういう飾りが似合います。金額的には、ちょっと高くなってしまうのは仕方がないところでしょう。
 蒔絵について思うのですが、秋の物が多いのです。菊花、穂に鳴子、須々木、蕪、大根等々、なぜでしょうか。秋に演奏されることが多かったのでしょうか、それとも秋の雰囲気を大切にしたのでしょうか。

篠笛の基準  

 篠笛の基準は、古典調では筒音、唄用では一の音だと思っていました。・・・何と、三の音が基準だと言うことです。ということは、唄用六本調子の一はB4♭ですので、三の音はD5となります。このD5を六本調子というのが本当のようです。三を基音とすると、六本調子笛では、Fmajorまたは、Dminer の曲を演奏するのに適することになります。・・・実際に演奏に使用すると、ちょっと違うような・・・。ちなみに、ドレミ調の笛は、B管とかC管とか呼びますから、全く関係有りません。
 古典調の篠笛の基準が、三であるのなら、三の音だけはドレミと一致するはずです。で、調べてみると、A=440Hzあたりで一致するのです。喜ぶのはまだ早い、日本の雅楽等では、A=430Hzです。昔はもっと低かったという説もあります。伝統を重んじる古典調の笛が、ピッチを上げたとは考えられません。篠笛は、雅楽とは無関係だった?のでしょうか。・・・篠笛の音律から考慮すると、三の音が基準では無いように感じてしまいます。
 昔の日本音楽はピッチが低かったということですが、江戸事大の龍笛を見ると、確かにそういう笛が有りますね。でも、私の笛は、A=430Hzです(400年くらい前のもの)。
 物の本を見たら、「元は、壱越=Dを1本調子とした。」ということですので、篠笛で行くと、「6」の音になる訳です。これなら納得がいきますね。現在は、1本調子=Aとしているようです。

Hohner Trumpet Call
 Hohnerと聞いて、ピヒッと来る人は、ここのwebには遊びに来ないかもしれませんね。ただのハーモニカです。少し違うのは、ラッパが付いていること。ただし、このラッパは、低音で大きく、高音で小さくなっているわけで無し、勿論、形状から見て、expカーブでは無し、ハーモニカが出す音に共振点があるような大きさ・形状ではありません。要は飾りだと、勝手に判断しました。まあ、指向性は付きますから、ラッパが向いている方向には、音量増大効果が有ります。
 しかし、何と言ってもこの形は面白い!プレゼンテーションにはばっちりではないですか。全く用は無かったのですが、この形を見てつい買ってしまいました。Horn driver の愛好者としては、いい買い物です(ということは、飾り?)。
 作りはいいです。ラッパやリード・プレートは真鍮製ですが、持つ部分や本体は木製なのです。日本のメーカーではやりませんね。よくぞ作った物です。輝きがあるのに落ち着いた音になっていて、ホーン臭さはありません。世界の一流メーカーは違いますね。
 何と、"Originalgetreuer Nachbau einer Luxus - Mundharmonika aus dem Jahre 1907." 200年前のハーモニカを忠実に再現したものでした。ねじは勿論マイナスねじ、木の材質も昔通りのPerl wood、釘の打ち方にまで気を使った作りです。収納箱は、やっぱりオリジナルのコピーと思われる木箱で、古色まで附けてあります。
 さらに発見したのですが、音は10音で、1音に付き2孔有り、上下は1オクターブ違いとなっています。合計20孔なのですが、リードは40個付いているのです。1孔につきリードは2個、1音に付きリードは4個、horn と組み合わせ、大きな音を出すことが目的だったのでしょうね。実際、普通のハーモニカよりも大きな音がします。くどいようですが、ラッパの効果はそれほどではありません。

笛ケース  

 袋に入れておくだけでもいいですが、ケースが有った方がいいですね。なかなか都合の良いケースは内モンです。このケースは、厚さ1cmのスポンジが内張の下に張られていて、ふかふかです。これならきっと大丈夫でしょう。内張の布も高級品で、肌触りもよく、落ち着いています。大切な笛を持ち運ぶにはぴったり。また、ハードケースですので、頑丈です。筒のケースと違って、落としても、踏まれても大丈夫ですよ。こんなケースは、探してもありません。
 内寸は、W=45、D=10、H=4となっています。篠笛が3本くらい入ります(今入っている笛は、太い笛)。尚、ふたの部分のスポンジは、3cmあります。どうしても欲しい方は、
こちら。


水平リシ笛 ポケC  

 リシ氏製作。篠竹でできていますが、篠笛と言っていいのかどうか? とにかく、篠笛の音がします。これは、C管を半分にしたものですので、筒音がC6となっています。管長15.8cm、管尻内径1.4cmと、長さの割に太くなっています。穴は、すべて真円。竹の焼けた香りがかぐわしいです。音質は、柔らかめ、太いせいか音量は結構あります。特徴は、音程が正確なこと。C6基音が+-0cでぴったり、その他の音も、ほぼ+20cで鳴ります。こんなに小さくても、やれる紋ですね。
 篠笛と違うのは、基音からよく鳴ることです。篠笛では、筒音や下の方の音は、演奏に使うことが有りませんが、このリシ笛では、筒音から使用します。従って、ポケCの音域は狭いのですが、吹ける曲は意外に多いです。そして、篠笛のC管と同じ音域を演奏することになります。

メタリック・ゴールドの篠笛  

 世の中には、すごい笛がある。中国には翡翠や陶器の笛がある。日本にもメタリック・ゴールドの篠笛が有ったのです。金色に輝く笛は創刊いや壮観そのものです。音質にもこだわり、引き締まったいい音がするようです。祭りは、華やかを美とし、観客をも興奮の渦に巻き込む勢いが演奏者に求められるとの理念を持ち、祭りに命を掛ける若者の姿がここにあります。某○組は、今後この笛を標準にするとか、ピンク・バージョンもあり、競り合っているようです。
 尚、この笛、
受注生産となっております。ご希望の方はどうぞ。価格は、¥20,000からとなっています。納期は、1ヶ月程です。本漆仕上げをご希望の場合は、納期がもっと掛かります。調子は、古典調9本調子とほぼ同等です。

笛の鳴り  

 下で、笛を12本調達したと書きましたが、その内良く鳴る笛は2本でした。どうにもならん笛も4本有りました。10本注文したのに、12本入っていたと正直に楽器店に報告したところ、2本返してくれと言われたので、えっ・・・まっ、いいかと思いながら返しました。さて、どの笛を返したのでしょうか・・・。
 もう、20年経ってしまいました。竹が枯れて、竹の色は黄色っぽくなりました。少しはいい音になっただろうと思われるかもしれませんが、少しは良くなったかもしれません。何を言ってるんだとおっしゃる方は、続きを。

 20年経っても、鳴りは変わりません。鳴らない笛は、やっぱり鳴りません鳴る笛は、今でも良く鳴ります。この笛、素竹で巻もなく、廉価なものです。選ばれた竹ではないし、巻も外漆も無いのに、こんな笛でも、10本に1本くらいは、良くなる笛があるのです。しかも、音質も1桁高い高級品と変わりません。なぜでしょうね。偶然、共鳴しやすい構造になっていたのでしょうか。現実には、10本買って1本選ぶ人はいないだろうから、無理ですよね。これが、銘の入っている中級品や高級品では、鳴らない笛はほとんどありません。さすが高いだけのことはあります。

 名のある笛師さんのところでは、いくつかのグレードの笛が売られていますが、下のグレードから純に音質が良くなってきます。鳴らしやすさ・鳴り続けることは意外に関係無いどころか、高級品の方が鳴らしにくい場合も多いです。本番での鳴らし易さは、値段とは一致しないのです。しかも、フィールドで鳴らし易い笛は少ないですね。囃子で使用している6本調子では、何十本と吹きましたが、未だによく鳴り続ける笛に出会ったのは1本だけです。因みに、それは私の笛ではありません。

 安い笛のいいところ。割れないのです。自作している人の弁によると、良い竹は割れやすい。どうでもいいと思っていた竹は、無理をして加工しても割れない、ということです。廉価な笛は、当然選別落ちの竹で作られているわけですので、落とさない限り割れないのです。私のところでは1本も割れていません。中級品では何本か割れました。

 下の黒い笛、実に良くなります。ピッチが低めなのが玉に瑕ですが、筒音から最高音まで、楽に鳴らすことができます。あまり実用にならない筒音も、いい音で鳴ります!(0)の音を第6孔を開けなくても、ちゃんと鳴ります。すごい!くたびれてきて、唇が上手に締まらなくなってきても、鳴らすことができます。フィールドで使うにはばっちりですね。欲しいと思った方、今なら、まだ
在庫がありますよ。これも、20年経っています。しまりのある音質で、鳴らし易いと来れば、笛吹からは垂涎の一品です。

笛の購入

 自作している人も少数有りますが、笛の調達は、楽器店で行います。当たり前か。景気のせいか、以前と比べて楽器店が静かですね。置いている笛の種類も少なくなってしまいました。
 値段は・・・、西洋楽器を主に扱っている楽器店では、欲しい和楽器は取り寄せで、カタログに載っているものは少し安く買えます。
全音のカタログには、大☆楽器の○水○山載っており、全国的に売れていると考えられます。また、山葉と大☆楽器は仲良しなので、そちらの方のルートでも流れていそうです。で、見つけてしまったのです。喜月銘の8本調子、\5k、これは安い、何年もの在庫品と見受けられました。通常の半額だ。今買っておかないと、喜月銘はもう買えなくなってしまうと思うと、つい買いたくなってしまったのですが、8本調子は使わないので思い止まり、なぜか用途のないプラ笛を買ってしまったのです。

 和楽器店にも行くのですが、ここは、祭りの笛の注文があるから仕方なしに売っているようなもので、○水の6本調子と7本調子しか売っていません。和楽器店ならば、唄用の笛を売っていてもおかしくないと思うのですが、置いてない。三味線や琴は扱っているのだから不思議なモンです。笛の値段も、メーカーが示している標準価格よりも高い!ある笛の会社が言っていました。「HPに値段表を載せたのは、高く売る店があるから。」というのが納得ですね。でも、割れたり、落としたりして売り物にならない笛も結構出ますから、黙って帰ってきたのでした。

 では、どこで笛を買ったのか。今使っている笛は、特注品なのです。見本を付けて10本注文したら、なぜか箱には12本入っていて?良く鳴る笛が欲しかったので、5本注文を出し、・・・未使用新品の笛がいくつも転がっております。両巻、漆塗りで頼んだ笛は、笛師さんがいいものを作ろうと、精力を尽くした作品となっています。籐巻きの籐は細く良いものを選び、各部も丁寧な仕上げとなっています。鳴りも音質もいいです。ユニゾン向けの鳴りとなっています。

スズキの飛天  

 
鈴木楽器といえば、学校御用達の有名な笛屋さんです。ついに作りましたプラ篠笛。できばえはいかに。うーん、いかにも日本製というできあがりになってしまいました。指穴列を見ると、唄用のように見え、実際ドレミ音階が出せます。どうせドレミ音階に合わせるのなら、基音はちゃんとB4にして欲しいし、音階ももっと正確にと思ってしまいました。ところが、11月となり、気温が下がってきたら、A=440Hzでほぼ音程が合うようになりました。プラスチックは変化が大きいですね。
 取扱説明書によると「西洋楽器のような音階ではありません。」とのことですが、どう聞いてもドレミ音階の笛です。プラ笛と侮れないのは、大甲音まで音がちゃんと出ること。この笛、好評につき篠竹製も発売されたということです。ただし、古典調です・・・これは売り切れ、銀鈴という竹製の篠笛が販売されています。こちらは、飛天と同じくドレミ音階です。しかも、とても安い。試しに買ってもいいくらいです。

インドネシアのスリン  (縦笛、左が上になる。)

 インドネシア、スンダ地方の民族楽器ということですが、観光客のおみやげ用に製作された物でしょう。このスリンの基音は、-50cのC5、6穴です。音律はあまり正確ではありませんが、ドレミ調に調律されています。管の上部に蛇の絵があしらってあり、品良くできていて、素朴な美しさがあります。発音の原理は、リコーダーと同じ。吹くだけで音が出るようになっています。
 もう一つのスリンは一回り大きいのですが、日本の篠笛古典調のような調律となっていますので、もともとは、ドレミ音階では無かったと推察されます。この大きいスリンの胴は、模様が鳥の羽のようでとても美しいです。どんな竹なんでしょう。合奏やアンサンブルで使用するにはとても無理。一人でぼちぼち吹く程度でしょうか。ときどき思い出しては吹く程度で、飾りの域を出ないですね。葦製丸管、指穴は真円です。

タンギング

 日本の篠笛の奏法には、タンギングがない、と、どの本にも書かれているし、どの方もそうおっしゃいます。ところが、吉田神社の神楽には、タンギング、しかもダブルタンギングする曲が2曲有るのです。「ツーツクツー」または「チーチキチー」と吹くとき、ダブルタンギングになるのです。世間では、こんなのは無いのでしょうか。当地だけの不思議でしょうか。初めてこの曲を聴いたとき、篠笛でもダブルタンギングがあるんだと感動しました。
 ・・・吹いていて気かついたのですが、タンギングは、吉田神楽曲にたくさん使われていたのです。コーダの部分には、タンギングで演奏する部分があります。従って、全曲にタンギングが存在します。

中国の笛子  

 中国の笛子は長いです。E管で56cmもあります。基音はE5、竹丸管、指穴は楕円。日本のドレミ笛式に言えば、B4、すなわち7本調子となります。飾りの部分が多いので、実質の長さはそれほどではありません。両端についているのは牛骨で、半透明で美しいです。6穴で、ドレミ調となっています。音程は結構正確です。面白いのは、歌口の右側の穴に共鳴膜を張ることでしょうか。張らないと低い音が出ませんし、音律もおかしくなります。強く張ると、共鳴しなくなりますので、少し緩めに張っています。音は、草笛のような音色で、割合大きな音が出ます。篠笛と違うのは、基音が4の位置にあるようです。これは、納得のいく基準の取り方です。C管のリコーダーで、Gの曲を演奏するとちょうど良いようにできていますが、中国の笛子では、その場合G管と表示するようです。なのですが、日本の篠笛と同様の使い方で全く問題有りません。

 中国笛子の奏法は、西洋楽器と類似していて、タンギングするのはふつうで、ダブルタンギングどころかトリプルタンギングまで有ります。その他、フルートの奏法にあるのはすべてあるといった風です・・・というか、笛子の方が歴史が古いのですから、中国から西洋に楽器とともに奏法も輸出したと考えた方がよいかもしれませんね。日本の篠笛の奏法と全く違いますね。笛はそもそも中国から伝わってきたとのことですが、奏法まで伝わらなかったのでしょうか。
 昔の笛子は、ドレミ調だったのでしょうか。中国の笛を見ると、篳篥までがドレミ調となっています。ドレミ音階の発祥は中国から?  この笛は、結構遊べますから、1本持っていて損はありません。ただし、いいのを買わないとだめ。

 これ、日本で言っている明笛と同じ物のように見えますが、明笛では、C調のみ製作していると言っている笛やさんがあり、日本ではC管が主流のようです。中国笛子には、各音の管が有ります。中国の笛子のほうがドレミ音階が正確だと思います。

ガラスの笛  

 
ガラスの笛が有るのです。試験管の長いのに穴を開けたようにモンデスネ。面白そうだから買ってみました。下のと同じD管、基音はD5、強化ガラス製、指穴は楕円。でも長さは半分、28cmです。思いもかけず、良く鳴ります。気に入りました。吹いていて、楽しいです。ガラスにシルク印刷された「あさがお」もきれいです。今度はこれで、笛神楽を吹いてみようかと思っています。良くなりますし、ガラスとは思えないよい音程が出ています。

 透明ですので、中がよく見えます。吹いた後には、管内に随分露が付きますね。で、それがなかなか乾かないのです。1時間や2時間では乾きませんので、使用後の笛の管理には気を付けなければ、ということがよく分かります。

ペルーの笛  

 ペルーの笛と言えば、ご存じケーナですが、これは尺八と似た縦笛です。ところが、何と横笛も有るのです。面白そうなので、つい買ってしまいましたが、D4管で長さ56.5cm太さ3.6cmもあり、とても吹きにくいのです。さらに、3オクターブ目より高い音が出せない。篠笛式に言えば、①から上が出せないのです。これは困った。飾りになってしまった。音律もあまり正確ではありません。竹丸管、指穴は真円です。装飾の絵がきれいでいいです。

笛の音質

 新品のときはスカスカな音でも、20年もすれば締まった音に変わります。とはいえ、高級品には及びません。笛を吹いていて思うのは、管の材質を越える音は出せないと言うこと。
 いずれ、笛の音をスペアナで解析しようと思っているので、お楽しみにしてください。

笛神楽

 当地の神楽には12曲有ります。1区から4区までは、曲がほとんど同じ、出所が同じなのでしょう。5区は、一色の諏訪神社の神楽を導入しましたので、全く違います。6区も諏訪神社式です。5区・6区は、かつて矢作川が今と違うルートだった頃、一色の仲間でした。そういうわけで、一色・諏訪神社の神楽を教えてもらったのでしょう。大島や高島が一色の方だった頃のことを知っている人は生きていないのですが、邑の成り立ちや伝統文化の礎というものは、人の心に強く根ざすものだと思います。

 神楽を始めるとき、一番始めに1回だけ「笛神楽」を演奏します。笛だけのソロです。神様を呼ぶ音楽だと言われています。この「笛神楽」だけ、地区により曲が違うのです。ただ、3区は私の吹いているのと同じ曲を演奏します、運指は一部違っていますけれど。

 今では、「笛神楽」は、専用の笛で演奏するようになりました(私だけ)。「笛神楽」は細い息で鳴る音質の良い笛が適当です。今度はどの笛で吹いたら効果的かというのが、毎度の悩みです。
 この時間帯、お客さんが少ないので、あまり聞いてもらえません。中には「笛神楽」聞こうと待っている人もほんの少数いますが、神楽の関係者がほとんどで、ちょっと寂しい。そういうことで、「笛神楽」を聞いたことがある人は少ないのです。
 そんな状況では後継者もなかなか。他の笛吹きも1年に1・2回しか聞けないので覚えられず、吹ける人は年々老けて行きますので、いつか神楽殿から姿を消し、気づいたときには吹き手がいなかったという地区が有ります。


吉田神社の囃子笛

 各地区が使用している囃子用篠笛の調子は、
1区北谷戸1区川岸2区3区4区高河原4区宇野津5区高島
紫水ブランド
6本調子
ノーブランド
11本調子相当
現在は9本調子相当
ノーブランド
8本調子相当
ノーブランドと菊田
11本調子相当
ノーブランド
9本調子相当
ノーブランド
9本調子相当
ノーブランド
9本調子相当
です。幡豆や一色ではノーブランドの8本調子以上が使用されています。ところが、横須賀地区では、ほとんどの地区が紫水ブランド5または6本調子であります。囃子が伝わった経路を考える上では、興味あることですね。また、いまでも、古い自作品の篠笛を使っている地区も有ります。
 ノーブランドといっても、プロ(たぶん)の笛師さんの作です。廉価ですが、当たり外れが結構あって、鳴る笛は少ないです。ブランド品の方が鳴る笛が多いですね。笛師さんも、笛のグレードをいくつかに分けていますので、大抵高価な笛の方が音質がよく、鳴りもいいことが多いです。

笛の調子

 私たちの祭りでは、篠笛古典調6本調子を使用します。かつては5本調子だったのが、楽に吹きたいということで、1本調子を上げたようです。近隣の他地区も6本調子が多く使用されているところから、同じような経過を辿ったのではないでしょうか。
 笛方をやっていると誰しも思うことは、良くなる笛が欲しいと言うこと。フィールドに出ると、朝10時から夕方まで笛を吹くのですから、もう、午後になるとくたびれちゃって鳴らなくなってしまいます。そんなときにも鳴ってくれる良い笛は無いか、というのが笛方の願いであります。そこで、どこかへ出かけたとき、たまたま高級そうな笛を見つけると、つい手が出てしまうのです。同じ6本調子ならいいだろうと思いきや、作者が違うと、音律が違っていて、皆と一緒には吹けません。笛にも規格があるのだろうと思うのは大間違いで、作者が違えば互換性は無いのです。
 「獅子田」の方が音がよいので、「獅子田」に全面的に笛を変えたのですが、またもや問題が・・・。「丸山」とか「獅子田」というのは作者銘だと思っていました・・・
1社を除いて、ただの商品名でした。「獅子田」銘の笛ならば、皆同じかというと、「獅子田」銘を付けている笛師さんは何人か居り、互換性は無いのです。ややこしい、ややこしい。こういうことが問題になったのかどうかは知りませんが、今では、製作者のブランド名を付けるところが増えてきましたね。

オークション

 オークションに篠笛が出品されています。新品の笛も売られていますが、人気のあるのは、なぜか中古品。古い、または古そうな笛に人気が集まります。
 ・・・うーん、こんなに値段が上がっていいのだろうか。祭りで使う笛は、水に浸けてから使用します。なぜかというと、良く鳴るから(私はやりませんけどね)。そのための、竹筒や桶が用意してあるのがふつうです。ですので、笛の傷みは早く、使用痕もよくつきます。そういった、痛みや使用痕のある篠笛が、現行で売られているのにも拘わらず、高い値段で入札されていくのが不思議です。中には、新品より高い値段で入札される笛が有る!新品の笛の方がずっといいと思うんだけど。

笛の始まり

 当方の祭りでは、大太鼓を覚えると、次に小鼓や大鼓を覚えていきます。2,3年もすればすべてできるようになりますので、笛に挑戦していくわけです。この笛、なかなか鳴らないので、困ったもんですが、やだなと言いながら何度もやっているうちに鳴ってきて、吹けるようになるものです。中には、初めから笛を鳴らすことができたので、笛方になったすごい人もいます。かく言う私も、太鼓を一応覚えたので、なんとなく笛を始めたのでした。ある時、神楽の練習があるというので行ってみると、太鼓を叩いて見ろと言われ、しぶしぶ叩いたのですが、次の日から叩けと言われるのがいやだったので、笛を持っていったのが運の尽きで、笛方になってしまいました。勿論、神楽の笛なんて全く吹けず、神楽は曲が長いので、なかなか覚えられず、初めは何のこっちゃわからん状態でしたね。